Umamiはとても使いやすいアナリティクスツールで、Googleアナリティクスの代替として世界で利用されています。今回はその機能のうちの Session(セッション) についてご紹介したいと思います。
Sessionsデータでできること(活用ポイント一覧)
| 目的 | 活用できるデータ | 分析の方向性 |
|---|---|---|
| ① 滞在行動の把握 | Views・Visit duration(滞在時間) | サイトの“読まれ方”を理解する |
| ② ページ遷移の流れを確認 | Activity(どの順でどのページを見たか) | ユーザーの導線改善に使う |
| ③ デバイス・OS・ブラウザ確認 | Device / OS / Browser | 特定環境でのUX不具合を見つける |
| ④ 国・地域別の行動傾向 | Country / City | 海外ユーザーがどのページを好むか |
| ⑤ 再訪問・リピート傾向を把握 | Visits / First seen / Last seen | リピーターがどれくらいいるかを見る |
| ⑥ イベントやコンバージョン追跡 | Events(クリック・スクロールなど) | 特定アクションをトリガーに分析 |

🔍 初心者がまず見るべき3つのポイント
① 滞在時間(Visit duration)
そのユーザーがどれだけ長くサイトを見ていたか。
- 例:
11m 6s→ 非常に良い数値(記事をしっかり読んでいる) - 1分未満 → 内容が期待と違った・読み飛ばされた可能性 → 改善点:冒頭のリード文やタイトルの見直し
💡平均滞在時間が長い記事=価値の高い記事
② ページ遷移(Activity)
各ユーザーが「どのページ → どのページ」に移動したか。
例:
/blog/tie-spain/
→ /blog/tie-spain/→ 同じページをスクロール・再読している(興味度高い)
複数ページを移動していれば、内部リンクの誘導がうまく機能しているサイン。
💡これを元に:
- 関連記事リンクをもっと増やす
- CTA(ボタン)やナビの配置を改善
③ デバイス・環境情報(Device / OS / Browser)
どんな端末から来ているかを、リアルユーザーの行動と結びつけて見られる。
たとえば:
- iOSユーザーが多いのに、滞在時間が短い → スマホ版の読みづらさを疑う
- EdgeやSafariだけ離脱が早い → レイアウト崩れの可能性あり
メモ
特に最近ではスマホからのアクセスが50%を超えることも多いです。もしその割合が多い場合は、PCビューではなくスマホビューやレスポンシブ対応を重視してページを作成するようにしましょう
💡 もう一歩進んだ活用方法
1️⃣ 「良いユーザー体験」を見つける
- 長時間滞在したセッションをピックアップして、どのページ構成だったか確認
- 逆に「数秒で離脱したセッション」も見て比較すると、改善のヒントが得られます
2️⃣ “生きたアクセス”を観察
- Umamiのセッションビューはリアルタイム行動ログに近い。 → いつ・どこから・どの端末でアクセスしたか、すぐ見られる
- これを活かして、SNS投稿後のトラフィックの反応を確認できます。 → 例えば「Xに投稿して5分後に東京のiOSからアクセスが来た」など。
3️⃣ イベントデータと組み合わせる
もし Events を設定していれば、セッション画面で
「どのユーザーがボタンを押したか・スクロールしたか」も分かります。
→ これにより、コンバージョン経路が明確に。
注意点
| 注意点 | 解説 |
|---|---|
| 個人を特定するデータではない | IDは匿名化された識別子(プライバシー安全) |
| 同一ユーザーでもブラウザ・端末が変わると別セッション扱い | iPhone → PCで見ると別人として記録 |
| botも一部含まれる可能性あり | 国やブラウザが不自然な場合は要確認 |
まとめ:Sessionsデータでできること
| 分析目的 | 活用ポイント |
|---|---|
| コンテンツ分析 | 滞在時間・閲覧ページをチェック |
| UX改善 | 端末・ブラウザ別の行動を確認 |
| SEO改善 | 流入ページ・次ページを把握 |
| コンバージョン最適化 | イベント・行動パターンを特定 |
