こんにちは!最近夫婦でスペインに移住し始めた@Hodaです!
今回はいよいよ、スペイン移住で重要な申請であるTIE申請を行ってきたので、実際の流れや必要な書類について説明したいと思います。
[2024年]スペインの非営利目的居住査証ビザ(Non-lucrative Visa)を実際に取得した手順 完全解説
そもそも「TIE」とはなに?
TIEとは「tarjeta de identidad de extranjero」の略で、「外国人IDカード」を意味します。
その名前が示す通り、このカードは外国人がスペインに合法的に居住していることを証明する書類です。カードには個人情報、写真、そしてNIE(外国人識別番号)が記載されており、保有者の居住許可の種類も明記されています。また、18歳未満の子供や障がいを持つ子供の登録も必要に応じて可能です。
TIE カードは、スペインに 6 か月以上滞在する許可を持つ外国人に発行されます。
ということで、今回僕ら夫婦の場合はスペインに1年以上いる予定なので当然これを申請する必要があります。
NIEとTIEの違いは
Noteの有料記事を販売しているのですが、購入いただいた方に何度かご質問を受けたことがあります。
NIE(外国人識別番号)とTIE(外国人IDカード)は、その名前が似ているものの、まったく異なるモノです。NIEを持っているからといって必ずしもTIEがあるわけではなく、逆にTIEを申請するためにはまずNIEが必要となります。
主な違いとして、TIEは外国人がスペインに合法的に居住していることを証明するカードであるのに対し、NIEは行政上の識別番号に過ぎません。
その他の違いは以下の通りです:
- NIEは外国人が行政手続きを始める際に自動的に発行されますが、TIEは居住許可が認められた後に申請する必要があります。
- NIEは有効期限がありませんが、TIEには有効期限があります。
- TIEは実物のカードですが、NIEは物理的なカードではありません。
- 犯罪を犯したり、居住権を失った場合、TIEは取り消されますが、NIEは引き続き有効です。
このように、NIEは主に個人を識別するための番号で、TIEは合法的な居住者であることを証明するカードとして使用されます。
(ソース https://n26.com/en-eu/blog/what-is-a-tie )
↓ 拾い物の画像ですが、TIEはいわゆる以下のようなIDカードです。これがあることで、僕ら外国人は滞在許可の証明や身分証として使うことができます、
今回僕ら夫婦は、非営利ビザを取得してスペインにやってきました。
パスポートには すでに大使館からビザをもらった時にビザが貼ってありますが、このビザ自体が1年間の滞在許可を持っているわけではなく、↓の写真のように 13-11-24 までの期限となっています。
大使館でパスポートを受け取る時に説明をいただきましたが、渡航希望日から約 3~4カ月分の滞在許可が出ているので、「それまでに必ず警察署で地元のIDカードに切り替えてね」と教えていただきました。
僕らの場合、申請する際には 8月1日にスペインに渡航予定と書いたので、11月13日までは滞在許可を出してくれました。ただ、ばたばたして実際にスペインに来たのは8月31日だったので、割と急いで申請の予約など行いました(^^;
予約のタイミングは?
TIEは「スペインに到着してから1ヶ月以内に申請すること」とされています。しかし、地域にもよりますが警察署の予約システムから予約しようとすると数週間後からしか予約をすることができないようになっています。
僕は実は日本にいる時から事前に予約していたので、スペインに到着してから1週間後ぐらいに予約日になるように計算していましたが、書類の関係で間に合わなかったので一度キャンセルをしました。
そして、9月4日にネットから予約をしようとしたら次に予約できる一番近い日が 10月28日 の午後でした。(約2か月先。。。)
スペインではこの予約の問題はよくあることらしいので、予約操作をしたのが1ヶ月以内であれば問題になることは少ないそうです。
今回の場合、僕はスペインに来たのが 8月31日で、警察署の予約をしたのが 9月4日だったので特に問題はなかったです。(実際に警察官に行く日は 10月28日ですが、予約という操作をしたのは 9月4日 ということです。)
TIEの予約方法
TIEの予約方法については、別の日本人の方が色々記事を書いていますので、ここでは簡単にご説明します。
まずは こちら https://sede.administracionespublicas.gob.es/pagina/index/directorio/icpplus のリンクにアクセスします
まず、アクセスしたら、下の Acceder al Procedimiento をクリックします。
次に、皆さんが住んでいる地域に該当するエリアを選択します。
僕の場合はバレンシアだったので「Valencia」を選択しました。
そして「Aceptar」をクリックします。
次に、 TRÁMITES POLICÍA NACIONAL (国家警察の手続き)の選択肢から
「POLICIA-TOMA DE HUELLA (EXPEDICIÓN DE TARJETA), RENOVACIÓN DE TARJETA DE LARGA DURACIÓN Y DUPLICADO」を選択します。
ちなみにこれは「警察 – 指紋採取 (カード発行)、長期カードの更新と複製」という意味になります。
そして「Aceptar」をクリックします。
※ ここでは Selecciona Oficina: を選択しなくてOKです。
長文の画面に遷移するので「Presentación sin Cl@ve」をクリックします。
次に、 NIE や名前を入力します。 名前は TARO YAMADA の順番で入力します。
一番最後は国名なので JAPON を選択します
そして「Aceptar」をクリックします。
この画面になったら「Solocitar Cita(予約をリクエストする)」をクリックします。
予約枠がないと、このように表示されることがあります。ただ、タイミングによってはカレンダーが表示されますので粘り強く再チャレンジします。
上手くいくと、Selecciona Oficina のオプションがあり、ここから指紋採取に対応している警察署を選択することができるようになっています。
前半で Selecciona Oficina の選択をしてしまうと、各オフィスごとに予約できるかが表示されるので、ここで Selecciona Oficina 選択をした方が良いです。
後は、電話番号とメールアドレスの情報を入力します。そして次に進みます。
画面遷移すると、カレンダーが表示されます。ようやくここで日時の予約をすることができるようになります。 バレンシアもそうでしたが、バルセロナやマドリードなどの大都市では予約がいっぱいなので1か月先までいっぱいのことが多いそうです。
日付を選択した後は、確認画面があるのでメールアドレスの認証などを行います。
予約が成功すると、以下のようなメールアドレスが届くので大切に保存しておきましょう。
当日は警察署に説明しやすいようにこのメールを印刷しておくとスムーズです。
バレンシアは大きな都市なので、予約はかなり先まで埋まっていました。。。 (マドリードやバルセロナなどの大都市も同様に混んでいるそうです。)
できれば早めに申請することが望ましいですが、スペイン政府も予約の取り難さは理解しているので、多少1か月を遅れても特に気にしていないそうです。
実際に僕も実際に申請しに行ったのは 到着してから約2か月後でしたが、何も問題ありませんでした。
TIE申請に必要な書類
TIEに関しては公式サイトの情報もほとんどないし、自分で海外の記事を結構調べました。
ソースによって色々ありますが、それによると以下の書類が必要とのことだったので、すべて用意しました。
- パスポート原本
- パスポート全ページのコピー
- 支払いの証明
- EX-17 を記入したもの とそのコピー
- 予約を印刷したもの
- Empadronamientoの原本
- 写真 3枚(日本で印刷した証明写真) サイズ 30 x 40mm もしくは 26x32mm
Empadronamientoは原本を市役所で受け取りましたが、よくよく市役所から話を聞いたら電子版をダウンロードしたものでも有効だったそうです。次回更新する際は 電子版を印刷したものを持って行こうと思います。
【スペイン移住】バレンシアで Empadronamiento の登録をする方法 (2024年)
EX-17 の書類
結論、何故か僕の場合は見向きもされなかったのですが、 英語記事やスペイン語記事を読むとこの書類が TIEの申請書なので必要ということです。
僕の特殊なビザの関係で不要だったかもしれませんが、人によっては必要なので用意しておきましょう。
フォームは こちら https://www.inclusion.gob.es/documents/410169/2156469/17-Formulario_TIE.pdf からダウンロード可能です。
手数料支払いのレシート( Tasa modelo 790-012 )
TIE申請の手数料を事前に銀行やATMで支払う必要があります。 支払いのための書類はこちらです。
【スペイン移住】外国人IDカード(TIE)の料金を払うための Tasa modelo 790-012 の記入方法
TIE申請の当日の流れ
当日はめちゃめちゃ心配だったので、2時間前に到着するように家を出ました。
バレンシアの場合は、 以下の警察署でのみ受け付けているようでした。予約時に他の警察署の選択肢もありましたが、かなり遠い場所だったので多少予約が混んでても以下の場所で予約しました。
–
–
↓ 当然早く到着したのですが、警察署の窓にはビザ関係の情報が色々掲載されていました。(ウクライナの難民申請情報などの情報でした)
ちなみに、今回は夫婦でスペインに来ていますが、TIEに関しては完全に個人個別で行う必要があるので予約も別々に行いました。
ちょうど僕が 16:45 で妻が 17:30 の予約をしました(そこしか予約できなかったので。)
警察署は一旦昼にシエスタがあり、16時から再開するということだったので、予約よりも早いですが近くのショッピングモールで時間を潰して、16時ちょうどに再度警察署に向かいました。
16:00くらいに来てみるとから既に警察署前に人が並んでいたので、ノリで並んでみました。
そうすると、予約などの確認なしに割とすぐに順番に中に入ることができて、そのまますぐに手続きをすることができました笑
一応入口にいた警察署に予約のメールの印刷を見せましたが、ちょっとリストで名前をチェックしただけでそのまますぐに手続きのカウンターに進むことができました。
妻の予約は 17:30 でしたが僕のすぐ後に入ることができました。(予約とはいったい・・・)
雰囲気を見る限り、予約をしなくても当日並んでいれば普通に対応をしてくれそうな感じでした笑
警察署の中は、ひとつの部屋にカウンターが複数あり、市役所のような感じでした。
個室ではなく、カウンターで対応をするので一度に6人くらい対応してくれて割と回転率は良かったです。
TIE申請の実際の手続き
警察官と対面で書類のチェックなどを行いました。
結局僕が持って行ったのは
- パスポート原本
- パスポート全ページのコピー
- 手数料の支払いの証明( Tasa modelo 790-012 )
- EX-17 を記入したもの とそのコピー
- 予約を印刷したもの
- Empadronamientoの原本
- 写真 8枚(日本で印刷した証明写真。サイズは色々な情報があったので 30×40 と 26×32 の2パターンを持っていきました。)
だったのですが、結局提出したのは 「支払いの証明」「証明写真」だけでした笑
奥さんも書類をまとめて警察署に渡しましたが、「他の書類はいらないよ。」と返されたそうです
あと、 Empadronamientoの原本は一応見せましたが、 これも提出せずに返却してもらえました。
かなり神経質になって各書類を印刷して、Empadronamientoの証明書の原本も再度取得しにいきましたが、結局必要だった書類はこれだけでした。
スペイン語でのやり取りも不安でしたが、時に何か会話をすることもなく指示に従って指紋を取るなどだけでした。
現場での流れは
- 警察官に必要な書類を見せる
- 証明写真を渡すと、それを台紙のような書類に貼ってくれる。 その書類の下にサインをする
- 後は、勝手に警察官が書類のチェック、スキャンなどする
- 最後に指紋スキャンをするので指示に従って指紋を取る(両手の人差し指だけでした。)
ということで、スペイン語がまだできないので、かなり心配していましたが結局 カウンターに座ってから15分くらいで済みました 笑
奥さんも隣のカウンターでほぼ同時に対応されていましたが、そっちの警察官は少し英語を話してくれたようです。
最後に、椅子の横に紙が貼っており、警察官が「フォト」と言うのでそれをスマホで撮影してOKでした。
申請が完了すると
申請が完了すると、40日後に取得してください。ということで、手続き終了します。
ほだ「本当にこれで終わり??」
と聞いたら
警察官「うん。これで手続きすべて終わりだよ。」
ということであっさり終了しました。
後は、書類を1枚もらえるので、それとパスポートを持って40日後にまた取りに行きます。
写真サイズについての謎
証明写真は日本で撮影して持って行った方が安いし確実だと思ったので日本のコンビニ証明写真(200円)のものを持っていきました。
サイズについて諸説あったので念のため
- 26 x 32mm
- 30 x 40mm
の2パターンを作成して持っていきました。枚数についてもサイトによっては 3枚必要 ということもあったので、4枚 ずつ持っていきました。
そして、実際に僕が提出して必要だった証明写真は 30 x 40mm が1枚だけでした。そしてなんと不思議なことに奥さんの証明写真を確認したら、提出したのは 26 x 32mm の方でした。。。
今思えば、証明写真を貼り付ける紙は割とどんなサイズでも対応しているような台紙だったのでどちらのサイズでもOKなのかもしれません。
僕は小さい袋に証明写真を入れてそれをすべて警察官に渡したのですが、確かにサイズで選んでいる感じはなく、サイズを気にせず適当に1枚選んでいたように思えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 ビザは取れて、住所登録も問題なくできましたがこの手続きがずっと心配だったので晴れて申請完了してほっとしています。
書類名 | 実際に必要だった? |
パスポート原本 | 必要 |
パスポート全ページのコピー | 不要 |
支払いの証明 | 必要(提出) |
EX-17 を記入したもの とそのコピー | 不要 |
予約を印刷したもの | △ なくてもよさそうだけど持っておくべき |
Empadronamientoの原本 | 必要(見せるだけ) |
写真 | 30×40 もしくは 26×32 サイズの写真1枚 |
EX-17 の書類に関して不要だったのは正直驚きでした。僕のビザのせいなのか、元々不要だったのか不明ですがまぁ申請できてよかったです。
警察署ということでかなり緊張して、一応スペイン語での回答集も作成して臨みましたが、意外とあっさり終了してよかったです。スペインの滞在目的や滞在期間などについて聞かれると思いましたが、全くなにも聞かれませんでした。
後は40日後にTIEのIDカードを受け取りに行けば晴れて居住許可を得ることができます。これで正式にスペインに住むことができるようになります!
また、更新もできるのでこれを使ってまずは永住権を取得できる5年を目指す予定です!
※当記事の内容は私自身の経験に基づくものです。地域や対応する担当者、国の情勢によって内容は変わる可能性がありますのであくまでも参考情報としてお考えください。
TIE申請に予約は必要ですか?
はい。必要だと思います。ただ都市によっては予約が全く取れないこともあるので早めに予約を確認することをオススメします。
TIEとは何ですか?
TIEとは「tarjeta de identidad de extranjero」の略で、「外国人IDカード」を意味します。 NIEとは異なるので注意が必要です。