日本語ドメインの利用は、ユニークで目を引くURLを作成できる一方で、いくつかの注意点やデメリットがあります。
日本語ドメインを使う際の注意点
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IDN(国際化ドメイン名)に変換される
- 日本語ドメイン(例:
野球.com
)は、実際にはPunycodeと呼ばれる形式に変換されて、ドメインシステムに登録されます。たとえば、野球.com
は内部的にはxn--9ckb.com
のようなPunycode表記になります。この変換によって、ブラウザやメールクライアントによっては、URLがPunycode形式で表示されることがあります。
例 オンラインヨガ.com → xn--ecklh3vd3dc.com
例 ゲーム攻略.com → xn--sckyeod906wf5q.com
- 日本語ドメイン(例:
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メールアドレスでの使用が難しい
- 日本語ドメインを使ったメールアドレス(例: info@野球.com)は、ほとんどのメールサーバーやクライアントが対応していません。結果として、通常の英数字ドメインを使ったメールアドレスを別途用意する必要が出てきます。
特に最近はメールマーケティングをするビジネスモデルが増えていると思いますが、その反面で受信者側の耐性もついてきているので、みなさんのサイトのドメイン以外からメールを送ってしまうと不信感につながります。最悪のケースだとGoogleなどのメールプロバイダーからそのドメイン自体がスパムリストに登録されてしまい、送信したメールが迷惑メールとして扱われることもあります。
- 日本語ドメインを使ったメールアドレス(例: info@野球.com)は、ほとんどのメールサーバーやクライアントが対応していません。結果として、通常の英数字ドメインを使ったメールアドレスを別途用意する必要が出てきます。
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一部のブラウザでの表示問題
- 日本語ドメインは、最新のブラウザでは問題なく表示されるものの、古いバージョンや一部のブラウザでは正しく表示されないことがあります。特に、Punycode形式で表示される場合があり、見栄えやユーザーエクスペリエンスに影響を与える可能性があります。
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SEOにおける課題
- 日本語ドメインがSEOに悪影響を及ぼすわけではありませんが、英数字ドメインに比べてインデックスされる速度や評価が異なる可能性があります。また、Punycode形式が検索結果に影響を与える可能性があるため、SEO戦略において慎重に取り扱う必要があります。
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URLシェア時の問題
- 日本語ドメインは、SNSやメール、チャットでシェアする際に、リンクがPunycode形式に変換されてしまうことがあります。これにより、ユーザーにとってリンクが不自然に見えることがあり、クリック率が低下する可能性もあります。
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入力の難しさ
- 日本語ドメインは日本語キーボードでは容易に入力できますが、海外のユーザーや日本語入力が難しい環境では、ドメインを正しく入力できないことがあります。これは、ターゲットユーザーが国内のみか、国際的かによって問題の度合いが変わります。
デメリット
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海外向けの使用に不向き
- 日本語ドメインは日本国内のユーザーにはわかりやすいですが、国際的なアクセスを想定する場合、英数字ドメインの方が理解しやすく、使いやすいです。海外ユーザーがURLを理解できない、または打ち込みにくいという障害が生じます。
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リンクの見栄えが悪くなる可能性
- Punycode形式(例:
xn--xxxx.com
)が表示される場合、URLが長くなったり不格好になるため、特にマーケティングや広告の観点から見栄えが悪くなります。
- Punycode形式(例:
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一部システムの対応不足
- 全てのシステムが日本語ドメインに対応しているわけではありません。特に、古いシステムやツールでは日本語ドメインを扱えない場合があるため、運用面での問題が発生する可能性があります。
結論
日本語ドメインは、国内市場に特化したサイトやブランド向けに使うには効果的な場合がありますが、国際市場やメールアドレスの運用、SEO、リンクの共有などの面で課題があります。使用する際は、これらの注意点を考慮して適切に選定することが重要です。特にSEOや国際的な視点での影響を考慮する場合、英数字ドメインの方が無難な選択肢となることが多いです。