DJI製品で撮影したデータフォルダを開くと mp4(動画ファイル)以外に以下のファイルがあることに気づくと思います。
何故かDJIの公式サイトやマニュアルにはあまり言及されていませんが、これらのファイルの役割は以下の通りです。
SRT – SubRip字幕ファイル(主にドローン製品)
このファイルは、撮影した動画と組み合わせて再生することで、カメラのすべてのメタデータや一部のドローン情報を表示できます。高度、フレームレート、シャッタースピード、フレーム数、露出測定などが含まれます。必要に応じてこれらのデータは動画にオーバレイで表示できます。
LRF – 低解像度ファイル
これは、DJI製品が撮影した動画を素早く再生するために作成する低解像度の動画ファイルです。
.LRF ファイルの必要性
.LRFファイルは上記で記載の通り、DJI製品上でプレビュー再生するための軽量化された動画ファイルです。
実は、 .lrf の拡張子を .mp4 に名前変更するだけで、通常のmp4 として動画再生することができるようになります。
これは画質やフレームレートが落とされた圧縮動画データなので、ほとんどのケースで使い道はないと思います。
しかし、一部の動画編集ソフトでは LRF をプロキシーとして活用することもできるそうなので、その目的として活用できるのであれば残しておいても良いと思います。
動画編集ソフトにおけるプロキシ(Proxy)とは、編集作業をスムーズに行うために使用される低解像度の代替ファイルです。プロキシは元の高解像度の動画ファイルよりも軽いため、編集時にコンピューターの負荷を軽減し、再生や編集作業を快適に行うことができます。編集作業が完了した後、最終的なレンダリング時には元の高解像度のファイルが使用されるため、画質に影響はありません。プロキシを使うことで、大容量の高解像度ファイルでも効率的に編集できるのがメリットです。
SRT/LRFファイルを削除しても良い?
結論から言うと、SRT/LRFファイルを削除しても問題ありません。
基本的に動画編集で使用するのは元の MP4 ファイルなので、それ以外のファイルを削除しても大丈夫です。
ただ、上記の通り、一部の動画編集ソフトでは LRF をプロキシーとして活用することもできるそうなので、その目的として活用できるのであれば残しておいても良いと思います。
LRFファイルの自動生成をOFFにできる?
保存時に容量を食ってしまうLRFファイルですが、残念ながら現状ではこのデータを生成するのをOFFにすることはできません。これはDJI製品上でプレビューをするために必要なデータだからです。
SRT(字幕データ)ファイルの生成に関しては、一部の機器ではOFFにすることも可能です。
削除すると、カメラ上では動画を再生できなくなります
上述の通り、LRFファイルはアクションカメラやドローンの本体上で再生するための軽量化されたファイル形式になります。LRFがないと撮影した動画ファイルのサムネイルは確認することができますが、以下のように「ファイルがありません。再生できません」と表示されます。 すでにPCにインポートした後で、もうデバイスで見る必要のないのであれば削除しても問題ありませんが、デバイス上で確認再生などすることがあるのであれば残しておいたほうがいいですね。