Kajabiを始められる際に、ちょっとつまづくのがProductとOfferの役割の違いです。
今回はKajabiの便利な機能であり、何かを販売するために必須となる Offer (オファー) の役割や作成方法についてご紹介したいと思います。
本記事の信頼性
私Hodaは、日本人で恐らく唯一Kajabi専門で導入支援・定期サポートを行っております。Youtubeにて多くのKajabiのハウツー動画を公開しておりますので以下の動画などをご参考にいただけますと幸いです。
また、僕の紹介リンクからKajabiの30日間無料トライアルを初めていただいた方に無料でKajabi日本語ガイドというオンラインマニュアルをお渡ししております。
こちらのマニュアルは日々更新しており、最新のKajabiの使い方を確認することが可能です 🙂
KajabiのOfferって?
Kajabiは商品のプライシングの方法が他のプラットフォームとはちょっと異なります。他のオンラインコースツールやUdemyなどからKajabiに移行される方は最初は戸惑われるかもしれませんが、慣れてくるとOfferの便利さがわかるようになるかと思います。
Kajabiで何かを販売するには必ずOffer(オファー)を作成する必要があります。Offerは簡単に言うと「商品の価格プラン(価格パッケージ)」のような役割をします。
逆に言うと、Productsだけ作成してもOfferを作成しなければ何も販売することはできません。
KajabiのOfferをお店で例えると
Offerの役割がイメージしやすいようにお店で例えると、以下のようになります。
↓ 一般的なプラットフォームでは、作成したコースに直接価格を付けて販売をします。お店で例えると商品自体に価格をつけて販売しているイメージです。
↓一方、Kajabiの場合は コース(Products)自体には価格を付けることができません。その代わりにOfferという価格パッケージ(カゴ)に価格をつけて、その中身としてProductsを販売できます。
カゴを買うと、中身のProductsにアクセスできるようになるので、実質はそのProductsを買ったことと同じになります。またカゴには複数のProductsを追加することもできるので、このようにしてセット販売も簡単に行うことができます。
↓ 以下のように色々な活用方法もあります。
・セット販売も柔軟にできるので、好きなProductsを選んで価格を付けて一つのOfferとして販売することもできます。
・また、実はOffer(カゴ)の中身は空っぽでもOfferを作成して販売もできます。KajabiではゴーストOfferと呼んでおり、単純に支払いを受け取りたい時などに便利です。僕は実際にKajabiの定額サポートなどの決済はこのゴーストOfferで行っています。他にも定期コンサルティングなどのサービスを販売する際は、実際はProductsを売るのではなく定期課金だけができればいいと思うので、ゴーストOfferを利用される方が多いです。
・同じ中身のOfferでも、価格を変えて多くのOfferを作ることができます。「常にサイトに掲載しておくもの」「SNSで期間限定でシェアして使うもの」「知り合い特別価格で渡す用」など中身のProductsは同じだとしても、価格パッケージは自由に作成できます。
Offerの構成
Offerというものがどのような構成になっているかを知ることで、どんな時に必要かをイメージしやすくなります。
基本的にOfferで必要な項目は以下の項目です。(厳密に言うと他にもありますが、以下は主要な項目です。)
- タイトル:Offer自体の名前。お客さんが購入する時に表示されます。
- 価格:そのパッケージを販売する時の金額と支払い方法。KajabiのOfferでは支払い方法(一回払い・サブスク・複数回払い)を1つしか設定できないので、それぞれ支払い方法がある場合は、それだけOfferを作成する必要があります。
- 含まれているProducts:Offerの中にProductsを追加することで、初めてそのProductsを販売することができます。上記でも書いている通り、Productsは追加せずにOfferを支払い受け取り用としても販売することも可能
- オートメーション:「このOfferが購入されたら」「このOfferのサブスクリプションがキャンセルされたら」などをトリガーとして通知メールを送ったり、タグを付けたりすることもできます。
「販売したい商品の数」=「Productsの数」ではない
なので、実際に販売したい商品の数がProductsの数と一致するわけではありません。
実際は「Productsの数 < Offerの数」となるはずです。
例えば、以下はKajabiでビジネスをする予定のオンラインサイトの例です。このサイトでは以下の6個のサービスをKajabiで販売しようとしています。
この時に実際に必要なProductsの数とOfferの数について説明したいと思います。
まず①②③の動画コースですが、これはそれぞれProductsとOfferが一つずつ必要になります。
②動画コース(入門編)【買い切り】
③動画コース(応用編)【買い切り】
次に④の有料メルマガですが、これはProducts(コース)で何かを見せるわけではないのでProductsは不要です。これはゴーストOfferを作成します。
⑤のオンラインコミュニティは、Products(コミュニティ)が必要なのでProductsを作成して、それをOfferに含めて販売します。
⑥のコンサルティングサービスは、別に動画を見せる訳ではなく定期課金だけができればいいのでProductsを含んでいないゴーストOfferを作成します。また、月額と年額の2つの決済方法を提供するのでOfferは2個作成します。
なので、上記の6個のサービスを販売したい場合は、
合計で 7個のOfferと4個のProductsを作成する必要があるということがわかります。
■Products
①動画コース(無料プレゼント)
②動画コース(入門編)
③動画コース(応用編)
④オンラインコミュニティ
■Offer
①動画コース(無料プレゼント)【無料】
②動画コース(入門編)【買い切り】
③動画コース(応用編)【買い切り】
④有料メルマガ(月額)【サブスク】
⑤オンラインコミュニティ(月額)【サブスク】
⑥コンサルティングサービス(月額)【サブスク】
⑦コンサルティングサービス(年額)【サブスク】
↓もしこれからKajabiを始めようとされている方、もしくは初めて直後の方は以下のような表を作成して、どのくらいのOfferが必要で各Offerに含まれているProductを見える化していただくと作成がスムーズかと思います。
Offerを作成する方法
Offerを実際に作成する方法をご紹介します。
KajabiのOfferを作成する際に注意する点は以下の通りです。
- KajabiのOfferは個数無制限で作成することができる
- Offerを作成することで、同時にチェックアウトページも作成ができる
- Offerは自動的にはどこかに公開はされない。自分でURLを貼る必要がある
- Offerごとにオートメーションを設定することが可能
↓Offerの作成は、Offer > New Offer から作成することができます。もしすでに似ているOfferが存在している場合は、既存Offerを Duplicate (複製)することでも作成できます。
↓クリックすると、以下のようにOffer作成ページが表示されます。タイトルを設定して、Offerに含めるProductsを選択できます。ゴーストOfferの場合は、もちろんProductsを選択せずに次に進むことができます。
ここでは、例として3つのProductをOfferの中に含めてみます。
↓ 次の画面ではOfferの価格について設定することができます。
Kajabiの価格プランは4種類があります。
- 無料:購入者はクレジットカードやPaypal不要でメールアドレスだけで購入することができます。
- 一回払い:買い切りでOfferを販売することができます。
- サブスク(定期支払):月額、年額などサブスクリプションでOfferを販売できます。
- 複数回払い: 1,000円を4回払いなどのように複数回で請求することができます。
ただし、複数回払いには注意が必要です。複数回払いはサブスクリプションと似ていて、課金している間はOfferを持っていることになり、最後まで支払えば買い切りのように完全に購入したことになります。ただし、途中でキャンセルもできる支払い方法です。
クレジットカードの分割払いの場合は、購入された金額の全額がサイトオーナーに担保されますが、Kajabiの分割払いの場合は支払いの途中でキャンセルすることができます。なので、サイトオーナーに全額担保される訳ではありません。なので一般的に利用される方は少ないです。ドリップ機能と組み合わせて、毎月レッスンが公開される仕組みなどがあれば意味があると思います。
↓次のページに進むと、Offerの設定画面に進みます。今後は管理画面からOfferをクリックするとこのページが表示されます。
Products in this Offer
Offerに含まれているProductが表示されています。削除・追加を行うことができます。
ここで表示されている順番は特に意味はありませんので気にする必要はありません。(生徒が見るページのProductの順番は別の設定画面から変更できます。)
①既にこのOfferを持っている人には追加したproductは見れないようにする。(今後購入する人に対してのみ反映する)
②既にこのOfferを持っている人も、追加したproductが見れるようにする。
Product Access
このOfferに関するアクセス制限などの設定ができます。
- Begin access at a specific date:特定の日からOfferを有効にできます。 例)事前販売ということで先に購入だけはしてもらって、実際にProductにアクセスできるのはX月XX日からにする
- Restrict access to a specific amount of days:Offerにアクセスできる日数期間を指定できます 例)買い切りのOfferでアクセスできるのは90日だけにする
Post-purchase
Offer購入が成功した後に、リダイレクトするページを指定できます。
必要に応じて
- サンキューページ(LandingPage)
- 別の商品のセールスページ(LandingPage)
などに飛ばすという活用方法もあります。
Post-purchase email
Offer購入が成功した後に、購入者(メンバー)に送信する通知メールを設定できます。
Automations
このOfferに対してのオートメーションを設定することができます。
Offer Status
このOfferの公開状況を変更できます。
- Draft:下書き状態となり、URLを知っていても管理者以外は見れません。
- Published:公開状態となり、URLを知っていれば誰でも見ることができます。ただし、ここで公開となっていてもどこかにURLを貼ったりシェアしなければ、誰もこのOfferページを見ることはありません。(Kajabiには販売商品一覧が自動的に表示されるページはないので、必要であれば自分で作成する必要があります。)
Offer Pricing
ここではOfferのタイトルの変更や価格の変更をすることができます。
Limit Offer機能を使用することもでき、これを使用すると販売制限をかけることができます。
- Quantity limit:数量限定で販売したい時に使用可能
- Time limit:期間を決めて販売したい時に使用可能
チェックアウトページを作成する方法
Offerの作成では内部的な設定と、実際に顧客が見る側のチェックアウトページも設定する必要があります。
「Edit Checkout」をクリックすることで、チェックアウトページ作成画面に進むことができます。
↓以下のようにチェックアウトページを作成するエディターページが表示されます。
Page content
タイトル・説明文をカスタマイズすることができます。
Offerに含まれているProductの説明や、Offer購入時の注意点などを記載することができます。
Offerページのサムネイル画像には動画を使用することも可能です。
Design
チェックアウトページのメインメインカラーなどを設定することができます。
ヘッダー部分にロゴを設置したりすることもできます。
Form fields
購入してもらう時に、取得したい情報フィールドを設定することができます。
最低限はメールアドレス欄だけあれば販売可能ですが、名前や電話番号などを聞きたい場合は、そのフィールド欄も設定可能です。
ただ、あまりにも購入時に聞くことが多いと離脱率も高くなるのでできればシンプルが良いと思います。
Additional settings
その他追加の設定が可能です。
例えば、購入前の規約への同意などの欄を設けることができます。
また、スマホ時のレイアウトも調整することができます。
Order bump
Order bumpとは、合わせ売りの機能です。
有料Offerに対して、もう一つ別の有料Offerをセットで販売できる機能です。購入時にチェックボックスを入れて購入した場合は、両方のOfferを購入したことになります。
最後にOfferを公開&シェアする
上に書いたように、Offerを作成しただけではURLを知らない人はだれもチェックアウトページにアクセスすることができません。
Kajabiには自動的に購入可能Offer一覧が表示されるストアページのようなものはないので、必要であれば自分で作成する必要があります。
一応、そのためにKajabiではデフォルトで「Store」というページが用意されているので必要であればこれをカスタマイズするのが良いです。
ページのカスタマイズ方法は以下の動画にてご紹介しています 🙂
もしくはSNSにURLをシェアするのでも良いと思います。
Get Link からOfferのチェックアウトページURLをコピーすることができるので、これを友達に渡したりSNSに貼ることでアクセスできるようになります。
Offerに関するその他の機能
KajabiのOfferに関しては、その他にも以下のような便利な機能があります。
- クーポンコードを発行する
- アフィリエイト機能
- ファネルを作成する
- アップセル、ダウンセルを行う
- Offerを無料でプレゼントする、自動的にプレゼントする (Grant機能)
さらに詳しい情報・解説は僕が提供しているKajabi日本語ガイドにて解説をしています(^^
もしこれからKajabiを始められる方はこちらのサイトをご覧ください 🙂
KajabiのOfferは何個作成できますか?
プランに関わらず、KajabiのOfferは無制限で作成することができます。
KajabiのOfferの複数回払いは分割払いと同じですか?
いいえ。Kajabiの複数回払いは支払い回数が決まっているサブスクリプションのようなものです。支払い期間中で途中でキャンセルされた場合は、そこまで支払われた金額しか管理者は受け取ることができません。